山菜 -春のめぐみ-
ゼンマイ
ここ数年、近くの山で太いゼンマイが少なくなった。人が多く入って一網打尽に採るからかも知れない。太くてしっかり頭を丸めているのを折れるところから摘み取る。
<処理>
 採った後の処理の仕方で優劣が決まる。大鍋にたっぷりのお湯を沸騰させゼンマイをぶちまける。瞬間サッとお湯の温度が下がるので、この間次に茹でるゼンマイの準備をする。(この間ビールを飲みながら日向ぼっこをしててもよい) 大鍋の底から小さな気泡が上がり、湯が再び沸騰する直前に菜ばしでぐるりとゼンマイを裏返し、5秒後に大ざるに取り上げる。
予め敷いてあるゴザに走り、ばらばらとゼンマイを広げ天日に干す。30分後から揉みに揉む。1回、2回、3回、4回、5回、晴天の日なら1日でチリチリのゼンマイに仕上がる。後はこれを戻して食べる。梅雨が明けてもまだ残っているようなら、虫除けにもう一度干しておくと安全である。





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食べ方油を絡めた煮物が良い。
タケノコ、身欠きにしん、油揚げと一緒に幾分濃い目の味付けで煮る。
各々の味と歯ざわりを引き出すのがコツ。
ゼンマイと油揚げのホクホク感、筍のサクサク感、身欠きにしんの小骨のチクチク感が混然と口の中で踊りながら旨味を引出し、もう箸が止まらなくなる。

正月の雑煮の具としても必須のアイテムである。