山菜 -春のめぐみ-
ウ ド

 夏になると背丈が2m以上にも成長するので「ウドの大木」と言って、あまり良くない譬えに
使われる。しかしこのウドを使った料理は実にバラエティに富み、人によって千差万別である。
山で育った子どもならウドの料理が「おふくろの味」になるかも知れない。
 雪崩れたり崖崩れがあった場所に生えるウドが最高である。ふかふかの崩れた土にウドの根が
深く入って、手で土を掻き出すとスラリと伸びた真っ白いウドの幹(茎)が恥ずかしそうに白日のも
とに晒され出てくる。
これを鎌で根元からザクリと切り取る。




食べ方
いろいろあるが、先ず採りたてのウドの泥を谷川で洗ってそのまま頬張る。全身の血の濁りが途端に消える筈である。持ち帰ったら少し上品に、短冊に切って生味噌をつけて食べる。これで連日の二日酔いでふやけた体がシャキッとする。そしてまた「今夜も飲むぞ!」と気力が湧き出る。
その他、胡麻和え、酢味噌和え、天ぷら、煮物、何でも良い。
ウドの皮はくれぐれも捨てないように。
キンピラにしたらこれも絶品である。

 

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