ヤマザクラ  山桜  (バラ科)

おやじ山にヤマザクラの花びらがチラホラと舞いウグイスの鳴き声がこだましている時など、ふっ
と作業の手を休めて一服したくなる。そしてお茶の茶碗を手にしながら(時には間違えてお神酒が
入ることもある)「こんな幸せがあるだろうか」と無条件で山に感謝してしまう。おやじ山のヤマ
ザクラはそんな気にさせる存在なのである。私の持ち山に老大木が何本かある。





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山地に生えるから山桜。かつては桜といえばヤマザクラのことを指した。

花は葉の展開と同時に開花する。淡紅色というよりは、殆ど白っぽい色に見える。
比較的山の奥地にあるオオヤマザクラ(ベニヤマザクラ)との違いは、この花の色が薄いことと花や葉がオオヤマザクラに比べ小さいことである。
幹はサクラ属共通のいわゆるサクラ肌だが、ヤマザクラの樹皮は皮目が長く目立つことである。

かつては浮世絵の版木に使われたというが、現在でも本格的な版画の版木はヤマザクラだという。