おやじ山にはホオノキの大木が何本かある。小屋に泊まって食事をするときに、近くのホオノキか
らこの葉を採ってきて皿の代わりに使う。ワイルドな雰囲気を楽しむためではなくて、ただ後で食
器を洗うのが面倒だからである。食事の後片付けはこの葉を焚き火に放り込めば済む。
中学校から高校時代を通して、雪の時期のゴム長以外は朴歯の高下駄を履いて通学した。そのせい
か足がダンビロ(段平か?)に変形し、東京や京都・奈良の修学旅行の前に買ってもらった革靴が
合わずにひいひい泣きながら見学して回った記憶がある。当時の同級生達は、殆どが修学旅行で革
靴を初めて履いたという連中ばかりで、みんな足を引きずりながら歩いていた。周りの文明人達は
「どこの山猿の集団か?」とさぞかしびっくりしたことだろう。
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