ブ ナ ぶな (ブナ科)

三ノ峠山に次兄命名の「千本ブナ」があり、おやじ山に隣接する東山公園のハイキングコースの
「ブナ平」にも2本の大きなブナがある。この写真はブナ平のものである。
この辺りではナメコも出るので、昔はブナの木がいっぱい生えていたことだろう。それが杉の植林
などによってどんどん伐られ、今では東山の絶滅危惧種になってしまった。4年ほど前に東山公園
のちょっとした整備地のあちこちにブナの幼木が植えられた。気にして見ているが、元気に育って
いるようだ。将来立派なブナ林になって欲しいと願っている。

冷温帯に広く分布する代表樹種である。
日本海側のブナは葉が大きく幹はあまり枝分かれせずまっすぐ伸びているが、太平洋側のブナは葉も小さくよく枝分かれしてずんぐりした樹形になる。

木篇に無と書いてブナと読むが、材が柔らかく腐りやすいので建築材には役立たずだとした蔑称である。
しかしブナ林は保水力が大きく水源涵養林として重要な役割を果たしている。世界遺産の白神山地に限らず、ブナの森は我々に素晴らしい景観を提供している。是非とも守りたい未来への遺産である。
ブナ林の林床にはササが生えることが多く、日本海側ではチシマザサ、太平洋側ではスズタケが生える。
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