初夏の山   ケトチノキ   毛栃の木  (トチノキ科)

老木にはどっしりとした風格と存在感がある。渓流沿いや沢沿いに多く渓畔林を形成する。
葉の裏に軟毛が密生するので「毛トチノキ」で長岡の自然林では殆どが本種である。5月下旬、写真
のように円錐花序を直立し直径1.5pほどの花を沢山つける。雨に煙る姿もなかなかいいものである。



さらに一言 種子はあくを抜いてトチ餅に、花はミツバチの蜜源に、材は木目が美しく光沢があり蕎麦打ち用の木鉢やバイオリンの材として使われる。
米と一緒に練り団子にして蒸したものがトチ餅だが、他にもこれでせんべいや麺を作る。トチ麺を作るときに麺棒を早く使わないと冷えて固まってしまうことから「とちめんぼう」とは「あわて者」の代名詞である。
秋の黄葉も何とも渋くて美しい。
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