オクチョウジザクラ  奥丁字桜  (バラ科)

春早くまだ雪が残っている頃に山に入り、寒そうに咲いているこの花を見ると「いよいよ春が来たなあ」と嬉しくなる。
白い小さな花は残雪をバックに見ると見落としそうであるが、早春におやじ山で咲く桜は全てこの種である。
おやじ山にはたくさん生えていて、夏草刈りの対象にもなってしまう。









さらに一言
チョウジは、花の形を横から見ると「丁の字」に見えることから。
オクチョウジザクラは日本海側に生えるチョウジザクラで母種に比べて花が大きく、葉やガクにあまり毛が無い。
木の高さは3〜5mで下部から枝分かれする。
なお、チョウジザクラの葉や樹皮には抗癌物質のひとつであるゲニスタインというイソフラボノイドが含まれているという。

小さなさくらんぼが6〜7月に黒く熟し、食べてみると甘い。


2016年春、ハッと目を引く程の赤色のオクチョウジザクラを見た。(一番下の写真)この年はユキツバキもヤマツツジも花色が濃かったのはどうした訳だろうか。