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2019年6月6日(木)晴れ
おやじ山の春2019(プロローグ~おやじ山豊穣多産なり)
 3月13日におやじ山に入り、一昨日(6月4日)山を下りて藤沢の自宅に帰って来た。途中、沖縄旅行や野暮用で何日か山を空けたが、この春は70日余りをおやじ山で過ごした。

 今年の冬は例年になく雪が少なく(恐らく俺がおやじ山で暮らすようになって一番の小雪だった)、藤沢を発つ時にはスノータイヤを外してノーマルタイヤに履き替えて出掛けたが、山入りの初日から雪が降り始めて大いに慌て、その2日後には25㎝もの新雪となった。その後、3月下旬に2回、4月に入っても1日、2日と雪になり、当初の予想に反して、おやじ山では例年とさほど変わらない春の訪れとなった。

 今年の春の山暮らしで特徴的だったことは、昨年発足した「越後長岡おやじ山倶楽部」の地元の仲間達が足しげくおやじ山に通って来てくれて、山仕事はもとより、食事の差入れやら身の回りの手伝いなども小まめにやってくれて全く心強く大助かりだった。いつも通り日赤町のSさん夫婦や麓の栖吉町のNさんに殊のほかお世話になったことは言うまでもない。

 そして今年もまた、おやじ山は豊穣多産な春を迎えた。
 3月にはおやじ池でクロサンショウウオが産卵を繰り返し(3月中旬から4月上旬まで6、7回産卵する)、4月中旬から下旬にかけては春の女神ギフチョウの羽化と産卵があり、ホウノキの大木に掛けたフクロウ巣箱からは、今年も二羽の子フクロウが無事巣立って行った。(5月6日に1羽目、9日に2羽目が巣立った)
 
クロサンショウウオ

 
ギフチョウの卵
   
 2羽目子フクロウ  親フクロウ  1羽目子フクロウ

 さらに、今年初めておやじ山の山路沿いでヤマドリの巣と卵を見つけたが、誠に残念ながら心無い闖入者に卵を全て盗まれてしまった。(その後、すぐ近くの杉林でヤマドリが再び同数卵を産み足して雛を孵したが、これも残念!アオダイショウに生まれたばかりの雛を呑まれてしまった。)
 そして今年は、伊豆のKさんに造っていただいたムササビの巣箱で可愛い子どもが誕生した。巣箱はおやじ小屋の真向かえに掛けてあって、好奇心が強いのか人慣れしてしまったか、昼でもしばしば巣箱から顔を出して俺たちを楽しませてくれた。ムササビの巣立ちは5月27日だった。
 「こんなところに・・・!」とオオルリの抱卵を確認したのは5月20日頃である。これも山路のすぐ脇で、おやじ山の行き帰りに必ず通る道筋である。残念!この卵も5月下旬にはヘビに呑まれてしまった。



 ヤマドリの卵 生まれたてヤマドリの雛  抱卵中の親ヤマドリ 



  ムササビの親子 ムササビ(親)    オオルリの卵

 ゲストハウスを兼ねた新おやじ小屋造りは2年目に入ったが、この春はあれこれと他に時間をとられて(言い訳っぽいなあ~)遅々として進んでいない。「いつ出来るんですか!!」と声無き声があちこちから飛んでくるようで誠に恐縮至極だが、今月中旬にはおやじ山に舞い戻って小屋造りに精進するつもりである。

 再びおやじ小屋に帰るまでの間、この春過ごした日々の様子を可能な限り「日記」に綴っておきたいと思っている。果たして何日分書けるかはなはだ心もとないが、少しでも読んでいただければ幸いです。(3月13日日記からスタートします)

                おやじ山の春2019(3月日記へ)
(文中の写真は日笠、酒井(健)、中澤各氏が撮影されたものを掲載しております)