長い会社生活を終えて1年間が過ぎた。クリスマスが過ぎて間もなく大晦日を迎えようとしている。「早いなあ」という実感である。
昨日年賀状書き(殆どパソコンでの印刷だが)も終えて、例年より薄い束を持ってポストに投函してきた。現役を退き浪人の身になったので賀状は昨年の3分の2程に枚数を減らした。会社時代の多くの人達には不義理をすることになるが、現役の多忙な方々といつまでも切れずに礼を重ね続けるのはかえって迷惑だろうと思ったからである。
今月はおやじ山からの記録ではなく、「人里の記」である。
12月3日(日)、池袋の立教大学で試験を受けた。今回も同じ場所での3回目の試験だったが、ステップアップの資格試験のようなもので、1年半前に初級、そして今年の夏に次の段階と合格したので、欲が出て最上位のクラスに挑戦してみた。午前中6問、午後2問のいづれも論文形式の問題だったが、午後の2問は各1,000字を記述する出題だった。そのうちの1問は暗記したはずのデータが思い出せずエイヤッで書いた数字がひどい勘違いだった。長年の深酒で数字を溜め込む脳の部分(脳全体かも知れない)がグチャグチャに破壊されているのかも知れない。終わってふらふらと疲労した頭で大学のキャンパスによろめき出ると、真っ黄色に色づいたオオイチョウの葉が、冬の午後の弱い陽の光を浴びて群青の空に静かにそよいでいた。結果な来年2月の発表である。
そして今月は所属のボランティア団体のNPO法人化のための手伝いに何日かを費やした。NPO準備委員として神奈川県庁の担当課との打合せや、会員に承認を得るための臨時総会(12月16日)で進行役を任されたりした。
24日(日)は今年最後の「森林インストラクター神奈川の集い」の自然観察会に参加した。場所は寺家ふるさと村である。大ベテランのYさん、Nさんの素晴らしい解説を聞きながら小春日和の里山を楽しく歩いた。木々の冬芽をルーペで覗き、Nさんに指摘されて冬鳥を双眼鏡で追った。モズ、カワセミ、メジロ、アオゲラ、カケス、ジョウビダキ、それにヒヨドリ、ムクドリ、ツグミなど・・・
それからまた今月は、ひょんな事でカマキリに興味を持って調べ始めた。郷里長岡の人が書いた「カマキリは大雪を知っていた」という長いタイトルの本も買って読んでいる。庭に面した網戸に、つい先日までカマキリが住み着いていたせいもあったが(無残にも私が見ている前でヒヨドリがパッと飛んできて咥えて飛び去ってしまった)、今月中旬、郷里から拙宅に来られた方と談笑していた時に、「今年は暖冬だとの予報だけど、カマキリの卵が高いのでひょっとしてまた大雪かも・・・」と言われたので、「ああ、懐かしいなあ。ガキの頃にはよくこんな事言ってたなあ」と思い出したのである。それを気象予報士のMさんに話したらこの書物を紹介してくれたのである。(後日、「森のパンセ」にアップします)
先月は試験が終わるまではと友達との飲み会を控えていたが、終わってからは気のおけない仲間との忘年会を何度かやった。昔の同級生との楽しい集まりや引退した仲間との飲み会、カミさんがよく買出しに行く近くの農家ご夫婦との忘年会など、実に楽しい酒盛りをした。
今日は低気圧の接近で終日荒れ模様の天気である。
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