夏の山   チマキザサ  粽笹  (イネ科)

越後の人間にとってはとても身近な植物である。5月の節句近くなると親子揃って山にこの笹を採り
に行く。そして私の実家もそうだったが、各家庭では持ち回りで近所の奥さん達が集まって来て、チ
マキと笹団子を数百個も作ったものである。もちろん小さな子どもも大人と同じように手伝って戦力
となった。
葉の両面は無毛、稈鞘、葉鞘、節なども全て毛がない。北海道や本州の日本海側に生えるササである。

さらに一言 
 笹の葉は防腐効果があるとされて、鮨などの食品を包むのにも利用される。
 日本海側の山地ではブナに対してチシマザサ(ネマガリダケ)、コナラに対してチマキザサが群落を作っており、植物生態学上のコナラ群落の区分種の一つともされている。
 昔の子どもたちにとっては笛になったり笹舟になったりと、格好の遊び道具だった。
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