カツラ    (カツラ科)

さわやかで美しい樹木である。新緑や夏の林もこのように素晴らしいが、秋になって黄葉した葉に
は甘い香りがあって「ああ、森林浴に来たなあ!」とつくづく実感できる木である。
公園の作業道路を登って行くと道の左脇にこの木が何本かある。秋にはこの木の下にキノコが生え
てカツラの葉の独特な香りを楽しみながらキノコ狩りをする。


 一般的には山地の谷沿いに生えて、渓畔林の重要な樹種の一つである。
 葉の形にはハート型と卵形の2種類がある。理由は芽吹きの時期の違いによるもので、ハート型は春の芽吹き、卵形は夏の芽吹きの葉である。
 最近は公園の植栽木や街路樹としてこの木をよく目にするようになった。日本の固有種なので、実に良いことである。従来の、ただ排気ガスに強い、などの理由で外来種を植えていたやりかたからの転換なのかも知れない。
 用途は建築材や船舶材、楽器材のほかに、鎌倉彫りの彫刻材として利用した。
黄葉した葉は香りがあるため抹香にした。
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