春の山   ヒロハテンナンショウ  広葉天南星  (サトイモ科)

やや湿った林内や谷川の縁などに見られる。おやじ小屋のすぐ裏の杉林の中などに普通に生える。
花の苞は薄い緑色に白線のストライプが入って洒落たデザインである。
そのため同属のウラシマソウやマムシグサに出会った時のような薄気味悪さは無い。
この植物は成長の途中で雌雄の性転換がある。オスの花には虫が入っても出られるが、花粉を付けた
虫がメスの花に入ったが最後、二度と出られない。いずれの生き物もメスはとても怖いのである。



さらに一言
方言:ヤマコンニャク
日本海側の落葉樹林内に生える。
5枚の大きな葉があるように見えるが、実はこれらは1枚の掌状複葉の小葉の5枚である。
秋になると橙色の集果を残してこの葉は消失する。

和名の「広葉」と「天南星」は、この葉の形と集果の色形からに由来する。


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