秋の山     ヤマウルシ   山漆  (ウルシ科)

 秋の到来を真っ先に告げる木である。まだ季節的に夏と言いたい様な時期から早くも色づくので、
余程せっかちな木といえる。まるで周りの木々に真っ赤な顔で「秋が来たぞ〜!」と力んでいるかの
ようである。
葉はヌルデと似ているが、中軸の翼は無い。また、栽培されるウルシの果実には毛が無いのに対し、
本種の果実には黄褐色のかたい毛が密生する。

さらに一言
いわゆる先駆樹種(パイオニアトリー)で崩壊地や山火事などの跡地にいの一番に生える。
かぶれを起こす成分はウルシオールで、真っ赤な葉っぱに「まあ、綺麗!」などと頬ずりしたら(そんな人はいないだろうけど)、自分の顔がお岩さんになってしまう。
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