秋の山      ミツバアケビ(秋)   三つ葉木通  (アケビ科)
 実に郷愁を誘う果実で、子どもの頃は甘味なおやつとして「プップッ」と種を吐きながら食べたものである。近年は、木(つる)は山中蔓延っているのにトンと果実は見かけなかったが、2013年の秋、山中至るところでアケビの実が鈴生りになった。10年来の嬉しい実生り年である。
 アケビの語源は、秋になって果実が口を開けている様子を、人があくびをしているかっこうになぞらえて「あくび」が訛った、とする説、「開け実」または「朱け実」が転じた説などいろいろある。
さらに一言
 アケビの蔓は丈夫なので薪を束ねるのに使われたり、籠を編んだりと様々な細工物に利用された。
 春の新芽は高級山菜「木の芽」である。
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