秋の山     エゾユズリハ   蝦夷譲葉  (ユズリハ科)

 春先に新葉が出ると、前年の葉が落ちるので、成長した子どもに後を譲るという喩えでめでたい
木とされる。新年の飾りにも用いられる。
10月〜11月、おやじ山に向かう作業道路脇で藍黒色の実を一杯つけたエゾユズリハを見ることが出
来る。この時期には既に前年の葉が黄色く色付いて、1枚また1枚と落ちて代替わりを始めている。
同種のヒメユズリハの果序は垂れ下がらずに上を向いているが、本種は果序が垂れ下がる。

さらに一言
蝦夷の名があるが、北海道に限らず、日本海側の多雪地帯の林床に多く生える。(ユズリハは暖地の常緑広葉樹林が生育地)
木の高さはせいぜい1〜3mで地面を這うように枝ぶりとなる。そして積雪に耐えられるように枝は粘りがあってよくしなる。
このような例は、ヤブツバキとユキツバキ、アオキとヒメアオキ、イヌガヤとハイイヌガヤなどがある。

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