山で一番使う道具は鉈である。杉林の枝打ちやつる切り、ブッシュの払いなどの他、山歩きの時に腰に
下げていれば何やら心強い感じがする。それだけに手にしっくり馴染んだ鉈には愛着がある。
鉈の持ち方は、小指・薬指・中指の3本で握り、親指・人差し指は添える感じが良い。5本の指で握ると、
手首のスナップが効かなくなり、長く使うと手首の筋が痛くなる。
また鉈のスィートスポットは根元から2/3であることなどは知っておいても良いことである。
腰鉈(両刃) 刃渡り:19.8p 柄長:21p 鞘は、伊豆在住の小林俊雄氏にお願いした特注品である。 おやじ山での作業全般に使う。枝打ち、つる切り、などなど・・・ 一番お世話になっている鉈である。 バランスが抜群で長く使っていてもさほど疲れない。 研ぎ味も良くて、良く切れる。 製作者の楠さんも山持ちで「鉈など売っているよりは山にいつでも入っていたい」、という山好きである。 |
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楠鍛錬工場 (島根県仁多郡横田町) 雲州幸光(楠 幸雄) 作 |
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武田式腰鉈(両刃) 刃渡り:14p 柄長:23p 山作業全般に使えるが、蔓切りには特に便利である。 曲がった先で蔓を引っかけて引き切りができるからである。 柄はゴムで出来ていて、滑らないようになっている。 鞘は箱形でストンと落とし込んで収める。 武田刃物工場 (岡山県新見市) 武田松水 作 |
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山の仕事道具−鉈(2)に続く | |