ス ギ     (スギ科)

私の持ち山のおおよそ4割が杉林もしくは杉と落葉広葉樹との混生林である。樹齢は80〜90年
生の杉を筆頭に、最近植えたばかりの20年生の杉まで約300本?程ある。(いつか正確に数え
たいと思っている)
雪国で若い杉林を管理するのはなかなか大変である。春先の雪に埋まった幼木の「雪起し」から夏
の「下草刈り」、秋の「枝打ち」や「間伐」など大変な労力が必要なのである。
しかもようやく成林したからと言って、手間ひまのかかる国産材が外国からの輸入材と対抗できる
だけの価格競争力などない。これが日本中の杉林が荒れ果てている最大の原因である。
これからは別の価値観で杉山を見直し、ボランティアを含めた人達でしっかり管理していくことが
必要である。太い杉林の風景も、何やら気品があって美しいものである。



さらに一言
名前の由来は、幹が直立していることから「直木」(すき)であり、変化してスギとなった。「すくすくと立つ木」という説もある。
最もなじみの深い木であり、日本での人工林面積では最大である。
山地の沢沿いや斜面の下部によく見られるが、これはスギにとって水分条件の良い所が生理的最適域であり、人工的にその地に植えたからである。
本来スギの天然林は斜面上部や峰にある。(スギの生態的最適域)
佐渡の金剛山に登山した時、頂上近くの峰に風雪を重ねた天然杉の林があって感動したことがある。
材の利用の他に、酒屋のシンボルの杉球や葉を粉末にして、線香にする。
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