オオバクロモジ  大葉黒文字  (クスノキ科)


おやじ山には多い木である。伐っても伐っても生えてくる。初めは高級爪楊枝の材料とは知らなか
ったので邪険に扱っていたが、知った今でも伐ることには変わりはない。

クロモジの小枝を折って口に入れ、歯で咬むと良い香りがする。
鉈で枝を切ってチョチョンと先を削り、山の中で料理をする時の菜ばしに利用している。
本当はナイフで上手く加工してオリジナルの爪楊枝を作りたいと思っている。



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 クロモジ(黒文字)の由来は、この木が成木になると幼木時に緑色だった木肌が写真のように灰黒色に変わり、表面に白い斑点が出る。これが樹皮に文字を書いたように見えることからの命名。
雪国産は太平洋側のクロモジよりは葉が大きいので種名に「大葉」が付く。
 高級爪楊枝に使うというオオバクロモジの芳香はリナロールなどの精油成分を含むためである。
 この精油成分のせいか、東北地方ではこの木を「トリコシバ」と呼んで生でも燃える焚き付けとして利用していた。