昨8日、第4回目の岐阜森林調査から帰って来た。(またまた岐阜の山日記で、本来の「おやじ山日記」が「義父(岐阜)の山日記」になってしまった。どうもスミマセン)
折りしも昨日は台風9号の直撃を受けて岐阜県内は物凄い雨に祟られた。午前中、根尾谷手前の「道の駅 織部の里もとす」に車を停めて車内でしばらく様子を窺っていたが、空が夜のように暗くなって、ラジオが西濃地区のあちこちに洪水警報を出すに及んで急いで新幹線で逃げ帰って来た。
しかし調査の最終日が雨で良かった。今回は9月4日に山入りしたが相変わらずの猛暑日が続き、「クソったれめ!」と連日天を仰ぎ見ながら悪態をついていた。しかしこんな雨台風が調査の中日あたりに襲ってきたらガラガラと岩石が崩れて、その後晴れても危なくて調査などできなかった。
さらに雨上がりにはヤマヒルが発生する。9月7日に入った春日村六合の山地では地元の人から「ここはマムシとヒルと熊が居りますけんご注意下さい」「・・・!」(ご注意と言われても・・・一体どうすりゃ・・・)と脅されたばかりだった。連日のギラギラ太陽で山が乾燥していたのと相棒のTさんが「入るぞ〜!」「入るぞ〜!」と藪漕ぎしながら何度も大声で熊脅しをしてくれたので救われたようなものである。
実はこの日の午前中に同じ春日村の野原谷という所に入った。途中林道でウリン坊(イノシシの子ども)に出会ったりして思わず頬が緩んだが、野原谷の渓に踏み込むと一変して頬が引きつってしまった。美しい渓沿いの道は崩れた廃道となって一度雨が降ったらとても歩けない危険極まりない所だった。林道から1100m程遡行して大きく崖が崩れたところで鹿に出会った。そして「ピ〜ッ!」とまさに刺さるような甲高い警戒鳴を浴びた。こんな鹿の鳴き声にも怯んでしまって目的地の探索を断念した。
今回の調査で訪れた揖斐川町は「美濃いびがわ茶」の産地である。家へのみやげに一袋買った。そして春日村には国歌君が代に詠まれている岐阜県天然記念物の「さざれ石」がある。(今回は看板だけ見た)そして伊吹山地の池田山の森に入る途中、峠の林道からは美しい養老山脈が望まれ、眼下に広がる濃尾平野の遥か向こうに名古屋の街並みとJRタワーが幽かに望まれた。木曽川、長良川、揖斐川の木曽三川によって形成された美濃から尾張に広がる平野を目にできたことは、まさにこの仕事に就いたればこその幸運である。
昨年少なかった赤トンボが、今年の山には多いようである。おやじ山でも同じだろうか?やっぱりおやじ山が恋しくなって来たなあ〜
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