8月に越後の山で花が咲く高い木は珍しいので、「はて、何の木かなあ?」と近寄って行くと、ヌル デである。濃い夏の緑の山肌で白く目立つ花である。かつて既婚の女性の間では歯を黒く染める風習 があったが、その媒染剤として「フシの粉」というものを用いた。その原料植物がヌルデである。