春の山   オオバクロモジ  大葉黒文字  (クスノキ科)

おやじ山にはクロモジの木が何とたくさん生えていることだろう。春早い時期に森の手入れで木を
伐っていると、それこそあちこちにクロモジが生えていて、こんな可愛い花をつけているとちょっと
伐るのをためらってしまう。伐り倒すととてもいい香りがする。これは木にリナロールという精油成
分を含んでいるためで、和菓子のお皿に添えられる高級爪楊枝の材料となる。
やたら生えている低木なので除伐の対象になるが、早春、春、夏、秋とそれぞれの季節に趣のある風
情を見せてくれる。







さらに一言
和名の由来は、樹皮に地衣類の1種が付着して、緑の樹皮に文字を書いたように見えることから。
長岡ではトリッキ、東北地方ではトリコシバと方言名で呼ばれ、生木でも燃える焚きつけとして利用した。
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