ウワミズザクラ
上溝桜 方言:ナタズカ
(バラ科)
おやじ山には本当にたくさんのウワミズザクラが生えている。それらの木々が秋も深まる頃に一斉に黄葉(紅葉)して、暗い森の中に「ぽっぽっ」と灯りが射したようである。個体によって黄葉するものと紅葉するものとがある。方言の「ナタヅカ」は鉈柄で、真っ直ぐな枝が鉈の柄に利用されたのだろうが、山登りの時の杖にはもってこいの枝ぶりである。
郷里長岡では春の蕾や若い果実を軸ごと採取し塩漬けして酒の肴にする。名前を「杏仁香(あんにんご)」といい、今も実家の庭にはおやじが植えた「あんにんご」の木がある。
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