ヤマボウシ  山法師 別名:ヤマグワ  (ミズキ科)

白い総苞片(花びらではない)と集合花を比叡山の僧兵に見立てたところが、秀逸な命名である。
カザグルマ(風車)でもなく、ハネツキバナ(羽根つき花)でもなく、山法師とは・・・参った!
おやじ山のあちこちに生えていて花時は山を覆うほどに咲き誇るので「山帽子」である、という説
もある。別名で「イツキ」の名もあり、苞葉を花びらと誤認して秋まで5ヶ月咲いている、という
意味だという。いずれにせよ長い期間目を楽しませてくれる花木である。


さらに一言
花は総苞片の真ん中にある黄緑色をした20〜30個のつぶつぶの集合花である。これが僧兵の頭で、白い総苞片が頭巾である。
秋に集合果が赤く熟し、甘くておいしい。
材は硬くて割れにくいので木槌の頭にする。
方言の「ヤマカ」は山桑が訛ったもの。



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