初夏の山   ヤマホタルブクロ  山蛍袋  (キキョウ科)

ある日山道を歩いていて、ひょいとヤマホタルブクロを目にする。すると「ああ、春も終わっていよ
いよ夏が来たなあ〜」と感じる。そんな季節の変わり目を知らせてくれる私の指標植物である。
ホタルブクロには紅紫色の花もあるが、おやじ山には白色の「ヤマホタルブクロ」しかない。ホタル
ブクロとの違いは、ガクの裂片の間にそり返る縁が無いことである。




さらに一言 
名前の由来は、この花の中に蛍を入れて遊んだことから、だと言うが、花の形が昔の提灯の呼び名「火垂る袋(ホタルブクロ)」による、という説もある。
花が開いたばかりの雌しべは棒状で開いてないが(これを「男」)、雄しべが熟して花粉が無くなる頃の雌しべは先が3つに割れる。(これを「女」とした)そして「この花、オトコかオンナかどっちだァ〜?」と当てっこする遊びがあった。今こんな遊びを子どもがしていると親が見てオロオロするかも知れないが、同一花中での自家受粉をさけるための植物の生存戦略の時間差だと説明すれば、親も感心して唸ってしまうはずである。

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