おやじ山で採れるきのこや山菜を使って、山の中で豪快に作って食べるレシピ紹介です。
昔懐かしいおふくろの味や、野趣溢れるおやじの手料理を思い出して書いたものですが、「こだわり」の
部分は俺自身の郷愁だと思って、どうか大目に見て下さい。
あけびの皮、クルミ、鶏肉、味噌、砂糖、油、かんぴょう |
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おやじ山のミツバアケビ |
クルミ(実を粗みじんに刻む) |
ガキの頃、山でアケビの実を見つけては、中にあるナマコのような白いふにゃふにゃした甘い果肉をしゃぶっては喜んでいた。ボリュームの割にはやたら種が多くて、プーッと種を吹き出してしまうと、何やら儚い気分だった。 アケビの皮は、苦くてポイポイ捨ててしまったが、家に持ち帰ればおふくろが油味噌の具を詰めて七輪で焼いてくれた。ジ〜ッと七輪の脇に屈みこんで、「クチュッ、クチュッ・・・」と煮立ってくると、思わず生唾が出てきたものである。 刻んだクルミの実と鶏肉(細かく刻むか挽いたもの)とをフライパンで炒め、味噌、砂糖を加えて甘めの油味噌を作る。 これをアケビの皮に詰めて、具がこぼれないようにかんぴょうで結ぶ。 七輪に炭火を熾して網の上で焼く。「クチュッ、クチュッ・・・」と中の具が煮立ってきたら、さあ、食べ時である。 |
鶏挽き肉 |
カンピョウ |
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どうした訳か、アケビとクルミはとても相性がいい。しかしクルミを刻む時には決して細かく刻まないこと。加減は「粗みじん」程度にしないとクルミの味が飛んでしまう。 普通は「おやつ」で丸ごと1個食べるのだが、酒の肴にする時には包丁を入れてつまむしかない。 まだ試してはないが、この皮のホロ苦さはゴーヤチャンプルと同じやり方で、滋味溢れる料理が出来そうな気がする。 |