山のパンセ(その31)

日本海残照

 2009年初夏、長い山暮らしの気晴らしにドライブに出かけた。おやじ山から150kmほど北陸道を走って昔懐かしい人に会い、久闊を叙してからの帰り、夕暮れの日本海に出た。そして偶然、燃えるような夕陽に出会い、初夏の一日が威厳と誇りに満ちて日本海に焼け落ちる光景を目にしたのである。
 夢中になってカメラのシャッターを切りつづけたが、あまりの感動にまさに泣きたくなるような思いだった。

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