最後のページは<6月4日
              

2025年6月3日(火)曇り~雨
仙台から山形路を走る-上杉鷹山とおふくろ-
 先月30日にカミさんの郷里仙台から突然の訃報が入り、急ぎカミさん共々駆けつけて昨日ようやく一段落した。それで今日は仙台からそのまま藤沢の自宅に帰ろうかと思ったが、やっぱりおやじ山が気になって長岡回りで帰ることにした。

 仙台市内のホテルを早々にチェックアウトして東北自動車道に乗り入れ、福島JCTから東北中央自動車道相馬尾花沢線に入り、米沢八幡原ICで下りた。
 せっかく米沢に来たので上杉神社に立寄った。上杉神社は戦国最強の武将と語り継がれてきた上杉謙信を祭神とした神社で、米沢城本丸跡に建てられている。米沢藩の初代藩主上杉景勝は越後(現南魚沼市)の坂戸城生れ。そして景勝を支えた知将直江兼続も同じ坂戸城下で生まれて、5歳の兼続と10歳の景勝は共に越後の雲洞庵で通天存達和尚から教育を受けている。

 しかし境内には上杉家十代藩主の上杉鷹山公の銅像と顕彰碑がやけに目立って建てられている。米沢藩の窮乏を救ったという江戸時代随一の名君として知られ、アメリカのケネディ元大統領からも「政治家で最も尊敬する人物」と評されたと説明書にあった。
 そして鷹山公が家臣に示したという和歌(言葉?)の歌碑がある。

  
なせば成る
   なさねば成らぬ
      何事も
  成さぬは人の
   なさぬなりけり


 これを見てにわかにおふくろのことを思い出した。俺がまだガキのころに、この言葉をおふくろから何十回(何百回かも?)となく吹き込まれていたからである。最後の「なさぬなりけり」の部分は、「なさぬなるけり」だったり「なさぬなるなり」だったり、「なさぬ××」だったりとよく分からなかったが、今になってようやく正解が分かった。この言葉を忠実に実行していたら、俺も今頃は・・・・(もうとっくに遅いけど)

 おやじ山に夕暮れ時入り小屋に泊まる。夜雨となる。
2025年6月4日(水)夜中雨~晴れ
故郷の初夏-満開のトケンランと早苗田の風景
 屋根を打つ雨音を聞きながら、「これも情緒があっていいもんだなあ」と自分は嬉しい小屋泊りだったが、カミさんの方は「パラパラパラパラと、もう雨音がうるさくて眠れなかった」と朝からすこぶる機嫌が悪い。「まあまあ」と宥めながら二人で朝の山回りをする。おやじ山自慢のトケンランがまさに満開だった。これを見ただけでも長岡回りは大成功だった。

 地元の仲間たちが谷川からの引き水を管理してくれるお陰で、おやじ池ではモリアオガエルの新しい卵塊もあった。有り難い限りである。
 風の小屋やおやじ小屋を写真におさめて午前10時下山する。「川口道の駅Agriの里」に寄って昼用の弁当を買い、近くの景色の良い場所で食べた。玉苗が綺麗に並んだ早苗田を覗くとたくさんのオタマジャクシが泳いでいる。カミさんと一緒にしばらくは面白く眺めていた。

 それからコメリに寄って、シルバー人材センターの仕事用に麦わら帽子を買う。今年も暑くなりそうなので熱中症対策である。

 夜10時無事帰宅する。