2024年1月3日(水)曇り |
箱根駅伝 |
明けましておめでとうございます。そして旧年中、ご家族が亡くなり寂しい正月を迎えられた方には、謹んで寒中お見舞い申し上げます。
元日の能登半島地震、2日の羽田航空機事故と、全く痛ましい新年のスタート。この不穏な空気が、どうか一日も早く払拭され、2024年が明るく希望に満ちた年となるようにと祈るばかりである。
そんな中、昨2日、そして今日3日と、カミさんと共に箱根大学駅伝を国道1号線の沿道に駆けつけて声援を送った。年始早々の森林調査の仕事を控えていたりコロナ禍での制約があって、5年ぶりの実観戦である。ここ藤沢は往路が3区、復路が7区のコースで、自宅からは車で15分ほどの距離である。
どこの大学であろうと構いやしない。沿道に立って、目の前を走る一人ひとりの選手に向かって大声で「がんばれ~!」「がんばれ~!」と叫んでいるうちに、自分に酔って涙ぐんでくるのである。それぞれの選手の必死の形相や、極限に挑戦する肉体の躍動や、そしてそれらの若さへの賛意と憧憬などが我が身に乗り移って、自分に向かって「がんばれ~!がんばれ~!」と絶叫しているかのようになる。どうもこの倒錯こそが、沿道での声援の醍醐味である。
何年か前の沿道での出来事である。隣あわせになった女性が、「あらいやだ!あんなに二人くっついて走って」と、実に悲痛な声を上げた。「どっちの大学応援してるのですか」と思わず声を掛けたら、「どっちもよお。だって追い越しても離されちゃっても、どっちの選手も可哀想じゃない」と言った。こんな人が世に溢れたら、世界は平和になるだろうなあ。
往路(1月2日) |
往路(1月2日) |
往路(1月2日) |
白バイにまで「がんばれ~!」 |
復路(1月3日) |
復路(1月3日) |
復路(1月3日) |
復路(1月3日) |
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2024年1月7日(日)曇り |
団栗(どんぐり)で遊ぶ子供 |
今朝の「朝日歌壇」より
おとうの分これおかあの分団栗(どんぐり)で遊ぶ子供の親亡きを聞く (朝日 和信)
ガザ地区、ウクライナと戦禍の子供たちと重ね合わせて、思わず涙ぐむ。(さらに死者の数が増え続けている能登の子供たちは・・・)
何年か前の「朝日俳壇」にこんな句もあった。(正確かどうか少し曖昧だけれど・・・いまだ記憶に残っている)
障害の子と春の旅十二年
この一年が、どうか幸多き年となりますように・・・ |
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2024年1月11日(木)曇り |
<「君たちはどう生きるか」をめぐる回想>再び |
能登半島地震の死者数は200人を超え、安否不明者も100人超。真冬の厳しい環境の中で今後は震災関連死も増えるだろうから、全く痛ましい限りである。こんな中で自民党議員には自分のポッポ(懐)に入れていた裏金を全て被災者に吐き出して、先ずはこの禊ぎ行為から身を正してもらいたい、と声を大にして訴えたい。
1月4日にアップした「森のパンセ-その136」で、元旦の岩波書店の新聞一面広告を紹介した。
「ここに<問い>がある、私たちの<課題>がある----。」の大見出しで、、政治学者の丸山真男が1981年8月号の「世界」に載せた文章が掲げられていた。吉野源三郎の著書<「君たちはどう生きるか」をめぐる回想>と題された論考で、要は、『人生いかに生くべきかと問うとき、常にその問いが社会科学的認識とは何かという問題と切り離すことなく問われなければならない』というメッセージである。
そして1月8日の「森のパンセ-その137」で経済社会理論家ジェレミー・レフキン氏と東大准教授の斉藤幸平氏(経済思想家)の「気候危機と人類の今後」と題する対談を紹介した。
19世紀の産業革命以来、地球の温度は1.2度(*)上昇した。その結果、昨2023年は観測史上最も暑い1年となり、海水面の温度も過去最高で、国連のグテーレス事務総長が「地球沸騰化の時代が到来した」というほど状況は危機的といえる。(*:1月12日、世界気象機関(WMO)は2023年の世界平均気温が産業革命前と比較して1.45度上昇し、観測史上最も気温の高い年だったと発表)
昨年180日(それ以上だったが)を過ごしたおやじ山でも地球温暖化の影響と覚しき状況は顕著で、カタクリの開花は10年前と比べて2週間ほど早まり(10年前の4月20日→昨年4月7日)、去年の8月1ヶ月間の長岡の天気を調べると、35度を超える猛暑日が27日、30度超の真夏日が4日、8月1ヶ月間の降雨量合計は僅か13.5㎜だった。そしてそのまま9月も25度を超える夏日がだらだらと続いて、山が秋色に染まり始めたのがようやく10月20日の雨からである。
『人生いかに生くべきかと問うとき、常にその問いが社会科学的認識とは何かという問題と切り離すことなく問われなければならない』としたら、俺は「現場の環境を間近で知る人間」として、この状況を座して見ているだけで良いのだろうか?
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2024年1月13日(土)晴れ |
「脱成長」の先のステージとは(自然を手本にした人類の今後) |
越後長岡の山中で1年の数ヶ月間を過ごすようになって20年近くが経った。雪山が眠りから覚め、山笑う季節を迎え、滴る夏山から錦繍で装う秋の山へと、四季の移ろいが自分の体の中を通り抜けて行く感覚は山で暮らしてこその醍醐味だと思っている。
しかし今、その穏やかだった季節の移ろいが狂い始め、おやじ山の風景に異変が起きている。一昨年暮れの大雪で、おやじ山でも杉や桜の大木が折れたり根こそぎ倒れたりと、この20年間で経験した事もない被害も出た。温暖化で雪質が重くなった所為である。
今朝の読売新聞に「地球 最も暑かった」のタイトルで以下の記事が載っていた。
『世界気象機関(WMO)は12日、2023年の世界平均気温が産業革命前と比較して1.45度上昇し、観測史上最も気温が高い年だったと発表した。今年は更に暑くなる可能性があるという。23年後半に特に気温の上昇が目立ち、6月から12月までの全ての月で月ごとの最高気温を更新した。15年に採択された温暖化対策の国際的枠組みであるパリ協定は、世界平均気温を産業革命前と比べ「1.5度以内」に抑えるとの目標を掲げている。』
全く「現場の人間」として体感していた通りである。
1月7日付け朝日新聞「オピニオン」に載った対談記事で、リフキン氏はこう説いていた。
「自然は生産性ではなく再生力、効率ではなく適応によって成り立っている。問題は成長の有無ということより、人類がこの自然とともに栄えることができるかどうか。人類が地球を壊さずに他の生物と一緒に生きる道を考えること」が「人類の今後」だと。
「自分事」としてどう踏み出したら良いのか、考え続けている。
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2024年1月22日(月)曇り |
歌を詠む |
昨日(1月21日)の「朝日歌壇」にこんな短歌があった。
花嫁の衣装を見ている新婦側顔だけ見ている新郎側客 (村松 敦視)
カメムシがいたと夜更けに嫁騒ぐすぐ駆けつけるカメムシ助けに (山瀬佳代子)
政治家の裏金問題やら何やらでムシャクシャしている時に、こんな句で「アハハ」と気を晴らしている。
それでは俺も一句と詠んでみた。(先週の水曜に右目の白内障手術を受けた。今週は左目の手術である)
世の中の見たくもないものあまた見ゆ白内手術で明らむ眼(まなこ)で
(センセ、また元の濁った目に戻してもらいたいのですが・・・)
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