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2023年6月17日(土)晴れ、真夏日
おやじ山の春2023(プロローグ)
 去る6月9日におやじ山を下りた。3月17日の入山から数えて85日間の山暮らしだった。そして藤沢の自宅に着いたのは12日の深夜になった。どこをほっつき回っていたかというと、山を下りてから1年前に亡くなったカミさんの姉上の供養と墓参りで仙台に向かったのである。途中会津若松で一泊し、10日に仙台入りして11日の日曜日に義姉のご子息らと一緒に陸奥国分寺にある墓に参った。
 翌12日は仙台を離れる前に義兄が世話になっている特養ホームを訪ねた。義兄とは騒乱前の中国ウィグル自治区のトルパンを旅し、画家の友人の実家を訪ね、シルクロードの砂漠では駱駝にまたがった。また共にスペインにも行き、マドリッド、アンダルシア地方、バルセロナと各地を放蕩して回ったが、施設での面会では、義兄はすっかりその記憶も失せて、気の毒で仕方がなかった。

 13日にはカミさんと伊豆の宇佐美に向かった。そこのマンションに住むSさんに会うためである。毎年はカミさんが小田原にある知人の梅林で梅もぎを手伝っておこぼれを貰って来るのだが、既にその時期が過ぎて、Sさんが代わりに確保してくれた梅10㎏を受け取りに行った。翌日は梅の漬込みに丸一日費やし、15日には山から下ろした所帯道具のガラクタの片付け、そしてようやく留守中に溜まった郵便物にも目を通し、締め切り間際の督促に慌てて電話したり郵便局に走ったりした。

 そして今日は、おやじ山滞在中のスマホ写真をようやくパソコンに移して閲覧した。入山時には白かったおやじ山の風景が、次第に薄緑から濃緑へと移り変わっていく姿が何とも懐かしく、長岡の友人達と共に過ごした日々を楽しく思い出したりした。

 今、外に目をやると、猫額の庭にはアジサイの花が既に真夏日の太陽を浴びながら風に揺れ、昨日までは蕾だったムクゲの花が1輪、2輪と白く花開いた。

 これから何日かかけて、おやじ山滞在中のあれこれを少しずつアップしていく予定です。