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2022年10月2日(日)晴れ |
おやじ山の秋2022(猿倉岳秋のトレッキングイベント) |
一昨日(9月30日)は山仲間のKさん、Yさんと3人で登山コースの下見をし、昨日は神奈川から森林インストラクター仲間のKさん、Nさんが応援に駆けつけてくれて、いよいよ今日は「猿倉緑の森の会」主催(そして地元蓬平町のおカミさん達が参加者に手料理を振舞い温泉旅館の女将の会が入浴券を提供するなどの全村上げてのイベント)の猿倉岳秋のトレッキングイベントの開催日である。
幸いにしてここ何日か続く絶好の秋晴れとなって、今日のイベントは一般市民60余名、地元太田小中学校の生徒、父兄、先生の約30名、合計90余名の参加者となった。そしてKさんYさんと神奈川からの助っ人二人、そして自分の5人でリーダー役を務めた。
萱峠展望台から山古志種苧原を望む 秋のトレッキング開会式
恒例となったこのトレッキングイベントのリーダーを務めたのは、2012年10月7日(日)に開催した「猿倉天空のブナ林、秋のトレッキング&自然観察会」が最初だった。初回の参加者は40名(一般参加者27名、太田小中学校児童生徒13名)。リーダーは、全国森林インストラクター神奈川会の内野郁夫会長(当時)他、佐藤、辻、久保の各氏、森林インストラクター新潟会の松田氏と植木氏、そして自分の7名だった。
そもそものきっかけは、この年の春、長岡市の紹介で「猿倉緑の森の会」代表の中村達男氏がおやじ山に訪ねて来られたことである。そこで猿倉岳のブナ林整備についての相談があり、後日訪れた猿倉岳山頂付近の6ヘクタールにも及ぶブナ林の素晴らしさに圧倒されたのである。(不覚にもこの時まで猿倉岳に登ったことは無かった)それがこの年秋のイベント開催に繋がり、おやじ山と東山ファミリーランド自然観察林で関わりのある森林インストラクター仲間へのリーダー参加の声掛けとなったのである。
思えば、それから毎年春・秋2回のトレッキングイベント開催とそのリーダーを任されてちょうど10年になる。数々の印象はあるが、猿倉岳の頂上で振舞われる絶品料理(春は下山後の麓の集会所などで振舞われる)は勿論のこと、イベントのフィナーレで行われる太田小中学校児童生徒たちによる音楽会こそ「ブラボーッ!」の一言に尽きるのである。広大なブナの森の一画にポツンとした緑の広場がある。「森のコンサート会場」。このブナの森に囲まれた小さな野外会場で、中学生たちがギターをつま弾きながら歌い、その背後で小学生たちが声を上げて歌い和すのである。広場に腰を下ろして聞き入るトレッキング参加者たちは、ブナの森に響き渡るその清らかな歌声に登山の疲れを癒やし、静かに押し寄せて来るさざ波のような感動に思わず目頭を押さえるのである。
森のコンサート会場で演奏する太田小中学校の子どもたち
そして今回も全員無事に下山してイベントが終わった。皆さん、お疲れ様でした。 |
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2022年10月5日(水)雨 |
おやじ山の秋2022(雨の日のきのこ汁と糸瓜料理) |
昨晩からの雨が一晩中降り続いていた。風の小屋を打つ6日ぶりの雨音をウトウトと聞きながら、季節という時間が俺の身体の中を確かに通り過ぎて行くのを感じ取っていた。この雨が同時に冷気を運んで、今朝の気温は10℃。ラジオが北海道の大雪山の初冠雪を伝えていた。
空気が入れ替わって、おやじ山のキノコが一気に活性化したようだ。今度は間違いなく(最初に確認した白い菌はマイタケではなかった)マイタケ幼菌がホダ木を植付けた3カ所の床で同時に顔を出し、シイタケのホダ木にも次々とキノコの発生を見た。
そして今日の定例作業日で、Kさん、Yさん、そしてSさん、Nさんも雨模様のなか参加してくれた。今日は長岡市との協定山林内の作業道作りと除伐作業をした。
一仕事終えての昼食時には、例によってNさんが手料理を仕込んで持って来てくれた。冷え込んだ日には何とも嬉しい温かいきのこ汁と、朱塗りの漆皿に盛った見た目も美しい糸瓜料理である。
風の小屋の囲炉裏に炭を熾し、ランプにも火を灯して(Nさんの頭に反射して更に明るくなって)身体と目で暖をとりながらの和やかな昼食だった。
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2022年10月9日(日)晴れ |
おやじ山の秋2022(マイタケ収穫祭延期) |
10月7日から今日までの3日間、麓の長岡市営スキー場で大規模な野外音楽コンサート「米百俵フェス」が開催されている。2018年から毎年この時期に開催されて5年目になるが、2019年には台風襲来で急遽中止、昨年はコロナの感染拡大で12月に延期され、会場も「アオーレ」に移して開催されたと聞いている。
何やかやと曰く因縁付のフェステバルだが、困るのは、一般市民にとって開催日を含めた前後数日間、東山ファミリーランドの施設利用が出来なくなることである。この時期は登山やきのこ狩り、キャンプとアウトドアーを楽しむ秋の行楽シーズン真っ只中で、そのための公共施設が使えないとは言語道断なのである。
更に深刻なのは、開催期間中の夜に打上げられる花火である。スキーゲレンデのリフト終点辺りで打上げるのだが、おやじ山からは僅か数百メートルの距離で、山で暮らす俺は勿論だが、一緒に棲んでいるフクロウもムササビも野鳥たちも、この大音響には(きっと)我慢がならない(と思う)のである。また三ノ峠山から南蛮山、そして山本山へと続くルートは貴重なタカ類(サシバ、ノスリ、ツミなど)の「渡り」のルートである。その導線上に花火をぶっ放すとは、まさに自然生態系の破壊そのものである。
という訳で、「米フェス」開催への反抗心も込めて、開催期間中の今日、おやじ山の「マイタケ収穫祭」を敢然と挙行することにした。集まったのは総勢5人。新潟からはマイタケとキンロク目当てに次兄がやってきた。
「せっかく集まったので先ずは皆で森林施業をしましょう」と、殊勝な心がけで市協定地の除伐作業で汗を流してからマイタケのホダ木場に行ったのだが・・・。「まだ収穫には早すぎるんじゃあないの~?」「もっと大きくなってからのほうがいいんじゃあないの~?」と異論、ダメ出しが出て今日の収穫は取り止めとなった。(上写真:風の小屋前でのランチ会)
長岡市協定地の除伐作業 マイタケのホダ木場「まだ収穫早いんじゃあないの~?」
そのかわり、という訳でもないが、昼は風の小屋の前でお食事会を開いた。おやじ山のマイタケの代わりに買い置きの「舞茸ご飯の素」を入れて混ぜご飯を炊き、里芋と豚肉で芋煮を作り、N子さん持参のヒジキのおから和えをチマキ笹に盛り付けたりの楽しいランチ会となった。
舞茸ご飯 芋煮 ホオ葉にご飯、笹の葉に料理と漬物を盛る
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2022年10月12日(水)曇り |
おやじ山の秋2022(Sさん来山と舞いに舞ったマイタケ初収穫) |
今日の午前はKさん、Hさんと3人で、おやじ山入口付近の斜面の藪払い作業をした。この辺りはシュンラン、ミヤマウズラ、ジガバチソウなどラン科植物が比較的多い区域で、前々から手入れの懸案場所だった。来年春が楽しみである。
そして昼過ぎから、開催が終わった「米百俵フェス」の長岡市側の責任者Sさんにおやじ山まで御足労願って、風の小屋で膝を交えて情報交換というか縷々話し合った。その中でSさんにどうしても聞いて貰いたかったのは、ここでスマホ録音した花火の大音響だった。花火についての意見は前ページの通りで、Sさんは実に真摯な態度で耳を傾けてくれた。それで即要望通りに事がすすむとは思わないが、sさんのイメージが黒沢明監督の映画「生きる」の主人公役志村喬と重なって、何やら期待が持てるような・・・。
Hさん、Sさんが帰られてから、今度はNさんが山に来て、Kさんと3人で待ちに待ったマイタケの初収穫をした。不肖私めが最初の株に手を入れて「ウン!」と気合いとともに取り上げる。すかさずその場で身体をくねらせてタコ踊りのような舞いを舞ったのだが、Nさんが気持ち悪がって「ヤメ!」「ヤメ!ヤメ!」と叫ぶこと、叫ぶこと・・・。(この晩、Kさんはマイタケのバター炒め、Nさんは天ぷらにして食ったという)
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2022年10月19日(水)晴れ |
おやじ山の秋2022(きのこ狩り) |
おやじ山のマイタケは12日から17日までの間に合計10株採れて無事終了。何しろ一日に何回も「どうかな?まだかな?」とホダ木の床を見回っていたので、ようやくケリがついたので正直ホッとした。やたら財産(?)を持つと気苦労が絶えないのである。
今日はおやじ山の定例作業日で、山仲間の5人が来てくれた。そして山施業の後は皆できのこ狩りをした。今年はシーズンに入っても地のきのこの発生が悪く、見晴らし広場で採ったジカボウ(ヌメリイグチ)の他に、石仏の近くでウラベニホテイシメジが僅か2本、下の池辺りでアマンダレ少々、最後に倒木に植菌したシイタケを皆で収穫して何とか格好をつけた。
しかし例によってNさんがイチジクの甘露煮とお抹茶で、K子さんがお手製のクッキーを振舞ってくれたりと、何とも雅やかな時間を持てた秋の一日だった。
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2022年10月26日(水)晴れ |
おやじ山の秋2022(心に花を咲かせて) |
先日、森林インストラクター仲間のKさん(別名ナターシャ)から連絡があって、今日の「NHKラジオ深夜便」午前4時台の放送で、野の花館の外山康雄氏が出演されると知らされた。それで4時前にはしっかりと目を覚まして、ラジオに耳を傾けた。
内容は、「心に花を咲かせて」と題するラジオ深夜便のベテランアンカー須磨佳津江のインタビュー番組で、ここ数年来毎年お会いしている外山画伯のラジオからの声を親しく拝聴した。全く外山氏らしい純朴な人柄が会話の端々から伝わって来て、いい番組だった。(内容は「森のパンセ-その127」<二つの小さな美術館>にアップしています)
そして今日は新幹線でカミさんがやって来た。夜は山を下りて客人達と一緒に街で食事をしたが、店に伝えた予算の割りに次から次とビックリするほどのご馳走が出た。ここは紹介されたNさん馴染みのお店だが、何やらドラえもんの魔法(Nマジック)がかかったようである。(写真:大壺に生けた紅葉、ナナカマド、ウリハダカエデ、ヤマノイモの弦) |
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2022年10月29日(土)雨 |
おやじ山の秋2022(錦秋始まる) |
昨夜からの冷たい雨が今日も降り続いている。6日ぶりの雨である。
今年は夏の暑さがダラダラと続き、「もうこのまま山の葉っぱもチリチリに枯れて、紅葉も無いまま冬に突入だなあ」と予測していた。ところが、さにあらず!昨夜からの雨に打たれた山の木々が、目覚めたかのように一気に色づいた。まさにこの期に及んで錦秋が始まったのである。
昼、カミさんと一緒に山を下りて街に出たが、下山途中の山の景色が一変したのには驚いてしまった。
(既にアップした「11月日記」に続きます。)
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