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2021年2月13日(土)晴れ
森ドタバタ劇の影響で・・・
 森さんの女性蔑視発言の影響が、我が家にも及んでいる。俺が何か言うたびに「ジェンダーですよ!」「ジェンダーだからね!」と、カミさんが覚えたての「ジェンダー」を連発するのである。互いに老境に入ったこの期に及んで、カミさんからこんな言葉でやり込められるとは思いもしなかった。
 それで今朝の朝日新聞を開くと・・・
 
  家事もせず「森けしからん」わが亭主  (朝日川柳 神奈川県 大坪 智)

  「83歳から84歳へ」   じいがじいしてじいもじい  ―漢字検定  
                           (かたえくぼ 春日・大統領)

  「森さん!ウチも大変ですよ~!」 (おやじ小屋主)
                                           
2021年2月14日(日)曇り
おでん
 コロナでほとんど家に閉じ籠もっている。それで毎日家で何をしているかというと、断捨離である。遅まきながら終活の準備、といってもいい。
 一番の難題は膨大な本や雑誌の整理と廃棄である。「ああ、こんな本を読んだ時代があったんだなあ~」としみじみ手に取って感慨に耽り出すときりがない。部屋中散らかったままで、「あ!もう晩酌の時間だ」と相成るのである。

 その中で年に何回か、あるカード会社から届く雑誌が押し入れの段ボール箱から出てきた。毎号面白く読んでいた記事が、かつて銀座にあった名料理店「わたき」で若き日に修行した鈴木正夫氏の料理シリーズ「娘に贈る日本の味」である。
 春の筍土佐煮、筍ご飯。夏の冷や奴、大観漬け。秋の茶碗蒸し。冬のおでん。等々、氏が「わたき」修業時代のエピソードを交えて伝授する、料理マニュアルである。
 先日、「俺も久々に料理でも作ってみるか」と、氏のマニュアル通りにおでんを作ったところ、せせら笑っていたカミさんもビックリの絶品料理が出来上がった。
 しかし案の定というか、男料理の浅はかさで、どっさり残って連日の煮返しおでんに辟易してしまった。
 それで、今朝の朝日俳壇から

   煮返しのおでんのごとく老いにけり   (みよし市 稻垣  長)

 そして、選者高山れおな氏の選評がまた良かった。『稻垣さん。しかし、必ずしも不味(まず)いわけではない。』
 そうである!この短選評で読者の俺まで勇気づけられた。煮返しのおでんの如く、不屈に、そし
て味のある老人たりたいと・・・(でも、煮崩れちゃったりして)