今日の日中はまるで初夏の陽気だった。朝10時に鎌倉駅で森林インストラクター神奈川会の人達と待ち合わせをし、鎌倉風致保存会の活動フィールドである十二所果樹園に行った。5月末にこの場所で「子ども樹木博士」の検定試験のイベントをやるというのでお手伝い(というか、久々の観察会)をするためである。参加した7名の仲間と一緒にのんびり樹木や草花の観察をしながら子ども博士検定試験の樹木を選んだ。選択した樹種はアオキ、アカマツ、イヌビワ、ウグイスカグラ
、ウメ、エゴノキ、エノキ、オオシマザクラ、ガクアジサイ、 クスノキ、コナラ、サルトリイバラ、スギ、スダジイ、タブノ キ、ネムノキ、ヒサカキ、ヒノキ、ミズキ、ムラサキシキブ、
ヤツデ、ユズの22種だった、と後でリーダーのTさんから知らされた。私は勝手に観察を楽しんでいただけで何のお役にも立てず誠にスミマセンでした。
夕方鎌倉から自宅に戻り、大急ぎで夕食を摂って今度は藤沢市民会館に向かった。作家の井上ひさし氏の講演「九条を生きる」(ふじさわ・九条の会主催)を聴くためである。
講演の内容は概ね次のようだった。国際社会は1899年開催の「第1回ハーグ国際平和会議」、その8年後の「第2回ハーグ国際平和会議」で史上初めて真正面から平和についての論議を始め、紛争の平和的解決のための国際法の創出や国際人道法の基礎を築いた。国際社会は20世紀の悲惨な戦争の歴史を辿りながらも一方ではこの平和を希求するハーグ会議の精神を堅持し続けてきた。そして1999年開催のハーグ世界平和市民会議(実質的な第3回ハーグ国際平和会議)では「各国議会は、日本国憲法第9条のような、政府が戦争をすることを禁止する決議を採択すべきである」というハーグアジェンダを採択したのである。これほどまでに世界が日本の憲法第9条を評価し戦争放棄の方向に向かおうとしているのに、当の日本で9条を変えようとしている人達がいる。我々の手でしっかり憲法9条を守りましょう。ザックリこんな内容だったと思う。そして井上ひさし氏は「国が戦争を始めた場合、もはや一般市民には戦争への選択権が無くなってしまう」として次のような数字を挙げた。各戦争における軍人と一般市民の戦死者の数である。
第1次世界大戦時の軍人と市民の死者の比率<軍人95%:市民5%>
第2次世界大戦時の比率<軍人52%:市民48%>
ベトナム戦争時の比率<軍人5%:市民95%>
イラク戦争の戦死者数<米軍4,000人、イラク人65万5千人(2006年10月11日、イギリスの医学誌ランセットの発表)さらに戦争によるイラク人難民400万人>
「平和とは戦争状態にないということだけではなく、未来に希望がある、ということである」と氏は講演を結んだ。
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