夏の山    クズ   葛  (マメ科)

すさまじい生命力で山野にはびこるつる性の多年草である。日本からアメリカに渡った帰化植物で、
当初は嫌われていたらしいが現在では家畜の飼料として有望視されているという。根からとった上質
なデンプンは葛粉と呼ばれ、病人食として葛湯が作られた。秋の七草として親しまれてきたが、人間
生活と深いかかわりを持っていることがその所以かもしれない。

さらに一言 
 漢方では乾かした根を葛根(かっこん)と呼び解熱剤として用いる。つるは丈夫なので縄の代りに用いたり、行李や籠、織物の材料にもなった。

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