名人との暮らし
(その2)
山芋掘りの名人室橋さんである。名人が向かいの山に入ると、丸一日中「カ〜ン、カ〜ン」と愛用の芋掘りピッケルの音が山にこだまする。そして釣瓶落としで夕暮れが迫る頃、ススキのツトに包んだヤマノイモをどっさり背負っておやじ小屋に辿り着く。この日も30本ほど掘り獲って何本かをおやじ小屋へのお土産に置いていくのである。
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