秋の山     ムラサキシキブ   紫式部  (クマツヅラ科)

日当たりの良い山道のすぐ脇に生えている。おやじ小屋の周りにもたくさん生えていて、いつかおやじ
小屋に遊びに来た友達が珍しがって「これ植えたのか?」と聞いたほどである。ムラサキシキブは純粋
な園芸種だと思っていたという。材は真っ直ぐで丈夫なので、箸、げんのうや洋傘の柄、さらには火を
熾すキリなどにも使われたという。

さらに一言
名の由来は、秋の日ざしに輝くその実の風情を美化して、源氏物語の作者紫式部の名に重ねて呼称したという。同種のヤブムラサキとの違いは、ヤブムラサキの葉に触るとビロード感があるが、本種にはその感じがない。
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